代表者・ムネさんのトークサロンです。いろんなお話を書いていってもらいます。

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チャレンジ
2005/02/17
長年、広島のトップレベルの社会人・大学・高校の選手と接して来たが、ここ数年、もう一つ物足りなさを感じている。
結論から言えば、チャレンジする選手が少ないと言う事である。
サッカーでは、ゴールを奪う、ゴールを奪われない事が最も重要である。その目的に向けて、世界のサッカーでは、これまで様々な戦術が採られて来た。
現代のサッカーに於いては、その目的の達成の為に、全体をコンパクトにし、高い位置からプレッシャーを掛ける戦術を多くの国が採用している。昨年、目の当たりにしたEURO2004では、正に度肝を抜かれた。お互いが本当に高い位置でボールを奪い合うのである。FWは、ボールを奪えば直ぐにゴールへ突き進む。DFは、出来るだけ高い位置で早くボールを奪おうとする。お互いの選手がチャレンジの連続で、攻守の切り替えの速い、ワクワクする試合ばかりであった。
日本のサッカーも、Jリーグを始めあらゆる年代で、この戦術が主流になって来た。
その点、広島のサッカーは、非常に生温い。間延びしたサッカーの中で、チャレンジも非常に少ない。FWは、直ぐ後ろを向いてパスばかり考え、DFは、最初から深く守っている。FWは、簡単にボールを失いたくない、DFは、裏を取られたくないと言うのは良く判る。しかし、だからと言ってチャレンジを怠っては、選手のその先の成長は全くない。FWは、ゴールに突き進みながらもボールを失わずシュートに結び付ける、DFは、高い位置を取りながらも裏を取られないリスクマネジメントをしっかり行なう。このチャレンジを伴った戦術が、選手のレベルを一段と高くするのである。
県民性なのか?指導者の意識改革の遅れなのか?残念ながら、広島のサッカーは遅れていると言わざるを得ない。何れにしても、若年層からのチャレンジ精神の植え付けが絶対に必要である。経験上、成人した選手の意識を変える事は、本当に難しい。サッカー王国広島の復活のカギを握る課題である。