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スモールサイズド・サッカーの有効性
| 2005/02/15
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年齢に応じたトレーニングの観点から
神経系の発達が10歳で大人(成人)の90%まで発達する小学
生の時期にこそ、動作の習得(巧みさやボールコントロール中心
のスキル・身のこなし方)を習得するトレーニング環境を子ども
たちに提供するのは私たちコーチの役割だと思っています。
より高いレベルでのサッカーをこなしていくには
@動作の習得(スキル・巧みさ) A粘り強さ(持久力・スタミナ) B力強さ(筋力・パワー) Cスピード・・・・が能力とてして必要だといわれます。
粘り強さは、呼吸循環機能の発達がものすごい中学生年代から始
めるべきです。力強さは、スキャモンの成長曲線からも理解でき
るように、高校生年代から始めても問題ありません。スピード
は、神経系の発達が最高点に達しようとする小学校高学年になる
と少しずつトレーニングの中に入れてもよいかと思います。
いずれにしても、@以外の能力の養成は小学校年代ではきわめて
慎重に始めるべきだと思います。
ヨーロッパで科学的に実証されたミニ・サッカーが今世界中の子
どものサッカーを中心に広がっています。現在日本協会に技術委
員長をされている田嶋幸三さんがヨーロッパを視察されて書かれ
た「欧州ユース選手育成事情」にも、ミニ・サッカー(つまりス
モールサイズド・サッカー)の有効性と実証性が報告されていま
す。
少人数・狭いピッチでのサッカーをすることにより、ボールに触
れる回数が増え、個人技術の獲得に効果がある、1対1の能力が
向上するなどと、ヨーロッパサッカー連盟の会議でも実例や経験
が報告されています。
日本の研究結果からの数値です。
@心拍数・・・4対 4→178.5 5対 5→180.0 7対 7→169.0 11対11→171.4 Aボールタッチ数 4対4→128 5対5→125 6人、7人はほぼ同じ 8対8→123 11対11→72(極端に少ない)
ミニ・サッカーではボールタッチ数が正規のゲームの2〜3倍あ
り、個人技術獲得に効果があることが実証されています。要は、
目的に応じて広さや人数、時間などを変えていくことだといえま
す。子どもたちの発達ステージを十分に理解してトレーニングを
していきたいです。taki,
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