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スタミナ向上
| 2004/12/17
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スタミナを付けるには、通常有酸素性トレーニングを行なう。有酸素性トレーニングには次の3つのタイプがある。 第1に、低強度のトレーニング。15分以上のやや息の上がる程度の運動。65%最大心拍数(130拍)。[※カッコ内は、最大心拍数が200拍の選手の場合である。以下同様。] 低強度のトレーニングは、疲労回復を促したり、体脂肪を減らす効果がある。試合の翌日や厳しいトレーニングの後に取り入れると、何もしなかった場合よりも、筋肉から乳酸がより早く除去されて、疲労回復に役立つ。又、低強度の運動は、エネルギー源として脂肪が使われ易いので、体脂肪が減って身軽になり、スタミナが向上する。 15分以上休まずに行なう。スピードは途中で変えても構わない。平均で心拍数が130拍前後あればOKである。 第2に、中強度のトレーニング。5分〜20分のかなり息の上がる運動。75%〜85%最大心拍数(150〜170拍)。 中強度のトレーニングは、筋肉が酸素を取り込む能力の向上を狙う。この能力が上がると、乳酸が出にくくなり、スタミナが向上する。 インタバール形式のトレーニングが良い。例えば、3〜10分のランニングを休憩を挟みながら3〜5本行なう。スピードは変えても構わないし、休憩はジョギングでも良い。 第3に、高強度のトレーニング。1分〜5分非常にきつい運動。90%最大心拍数(180拍以上)。 肺や心臓等が総合的に刺激されて、酸素を肺から筋肉まで運ぶ能力が上がり、スタミナが向上する。スピードの持久性向上を目的とした無酸素性トレーニングと重なる部分がある。 インターバル形式のトレーニングが良い。例えば、グランド2周(600m〜800m)を90秒から3分で走り、60秒から5分の休憩を挟みながら5〜10本繰り返す(休憩時間は走能力に合わせて柔軟に変更する)。 以上、何れも個人で行なえるトレーニングである。スタミナを高めようとする有酸素性トレーニング等は、「個別性の原則」が当てはまる。全ての選手が同じ負荷でトレーニングを行なう必要はなく、年齢、性別、体力水準、トレーニング歴等を考慮して、個人に応じた負荷で行なう事が必要である。既にスタミナが高いレベルにある選手程、高強度のトレーニングの割合を増やせば良い。つまり、自分のレベルに合わせてこの3つを使い分け、スタミナの向上を図る事が大切である。
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