50(フィフティーズ)の落書き帖

雑記帖123(旧道・・バス・・気くばり・・・)
雑記帖122(春ポカポカ、真昼の夢・・・)
雑記帖121(広島北ロータリークラブ例会にて・・・A)
雑記帖120(広島北ロータリークラブ例会にて・・・@)
雑記帖119(サクラ色・・・)
雑記帖118(弾ける・・・)
雑記帖117(子どもたちは・・僕の時代は・・)
スクラップ帖116(中田英寿選手の引退・・・)
スクラップ帖115(ワールドカップドイツ大会日本代表・・・各紙から・・・)
スクラップ帖114(「子供のため」の矛盾ー祖母井 秀隆氏の記事から・・・)
スクラップ帖113(ワールドカップーオーストラリア戦・・・)
スクラップ帖112(雑感・・・サッカー選手である前に・・・)
スクラップ帖111(夢・・・数学者の秋山仁さんー子どもと職業より・・・)
スクラップ帖110(詩人・坂村真民先生の「あとからくる者のために」・・・)
スクラップ帖109(雑感・・・あっちこっち・・・)
スクラップ帖108(寺西レポート・・・平成4年広島県高校総体決勝ー国泰寺対沼田より)
スクラップ帖107(ワールドカップドイツ日本代表メンバー発表・・・)
スクラップ帖106(脳科学者、茂木健一郎氏ーボイス2006.2月号から・・・)
スクラップ帖105(藤原正彦氏ー2003.9.28産経新聞の随筆より・・・)
スクラップ帖104(雑感・・・新聞の社説ー教育基本法ーから)


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スクラップ帖108(寺西レポート・・・平成4年広島県高校総体決勝ー国泰寺対沼田より)
2006/05/21
高校もいよいよ総体の季節を迎える時期になってきた。
平成4年の広島県の高校総体決勝は、6月15日(日)に国泰寺対沼田のカードで実施された。寺西忠成氏が翌16日に母校国泰寺のスタッフに送った書簡のコピーを私にも送って頂いていたので、15年近くも前のことでもあり抜粋して紹介したい。





『6月15日(日)昨晩先生から電話をもらい、当日試合時間も良いし、天気も良いし新幹線に乗り観戦に出掛けました。


総合所感

総合グランドは海風が一方方向に吹くことは小生の時代と変りなかった。立派なグランドに改造されており選手もさぞ満足したことでせう。
前半は風下で1-0で負けていたが、後半風上となるので勝てると思った。それにしても昇り調子の沼田は応援も燃えており、こわいもの知らずの感があった。
前半が終りハーフタイムに国泰寺のサブの選手がだらしないオーミングアップらしいことをやっていたがこれは戴けなかった。試合は負けておるのに監督の指示も聞かずにてれてれボールを蹴るとは何たることか・・・沼田のサブは誰一人はハーフタイムにオーミングアップはしていませんぞ!!


総評

先生は「原点にもどり蹴って走らせる指示をした」と昨晩の電話で話しており、良いことですと云ったつもりであった。

その期待は全く裏切られてしまった。前後半を通してショート、ショート、ショート、ショートのパスで一本でも沼田のディフェンスの裏に蹴って走ったことはなかった。高校生はその日の出来心という典型的なパターンとなった。

FORMATIONは4-4-2(国泰寺)対4-4-2(沼田)で中盤ががっぷり4つとなる。
残念乍ら、沼田Hアンカーマンがとび抜けていた。守備から攻撃に移るときのつなぎを上手にしていた。

国泰寺攻撃にあたっては沼田の帰陣は早く自陣は少くとも5人、国泰寺の攻撃がおそければ7人の守備陣となった。この守備陣をショート、ショートのパスとスルーパスで抜けるわけがない。サイドチェンジのクロスロビングは一本もなし。攻撃の仕掛けはおそく、ショートでボールコントロールし、つまったらバックパス、バックパスを受けた国泰寺は逆クロスを蹴らないとなると、沼田ディフェンスのいいかもとなる。

国泰寺の右側は外からドリブルでえぐる攻撃を仕掛けるが沼田のディフェンスラインが出来てからだから折角のセンターリングもダメ。左側は内へ内へ這入りたがり外に、
外のスペースに走ることなし。

沼田は引いたディフェンスラインからHが球をつなぎ、一人押し上げ、二人押し上げスペースを大きく使ってサイドにボールを散らしていた。・・・・・・



国泰寺と沼田の根本的違い

2TOP対2CBの1対1は同じで、国泰寺は両サイドに帰陣おそく、沼田は両サイドに帰陣はやい。
ここがちがう。
また、攻撃に移るときH沼田がボールキープ出来ることであった。・・・・・・



修正点

守備 : スイーパーを置いた3人のディフェンスにおいて、生づゾーンかマンツーマンのとりきめをすること。九州でも選抜チームにマークのうけわたしをすると指示を監督がしているが、子供(生徒)にうけわたしが出来るわけがないし理解もしていない。

何度も云うことになるが、ゾーンであるがある地域から不特定の敵とのマンツーマンをゾーンディフェンスというのである。誤解のないように。

攻撃 : あんなに仕掛けがおそくてはダメである。
確かにショート、ショートでスルーパスの可能性はある。然しそのためには両サイドに局面を展開してこそ中でのスルーパスが有効となる。

何度も云うことになるが、チョップ、チョップ、アザーサイドで展開を左右に変化させ、中に入れたときショートのスルーパスを使うとよい。

・・・・・・

泣くな

試合に負けたら泣いた。グランドに伏した。全くだらしない。
スタンドの観客に泣いてよしと認められる程の死闘も演じていないのに泣く。
今頃の高校生はパフォーマンスを知っているのだらうか?

先輩の一人として納得のいかないプレーをしておりながら泣く後輩をみるとき、いきどおりとむなしさを感じた。

デ・マクレガーの云うX論(孟子の云う性悪説)、Y論(孟子の云う性善説)で現在の高校生をみるとき、私達(教える側)がY論での管理をすべきだとあるが如何がなものか・・・

現在の高校生はどうしたら得か、どうしたら損かをすぐ考える。
損なことは先づしない。
サッカーを教えるのにもこのあたりが泣き所ではあるまいか。

教え過ぎと云う。教え過ぎるから考えないと云う。
ぢゃ教えなかったら考えるのか。実験してみたがまだ悪くなった。
教え過ぎの理論ではなくもともと考えることをしないX論人間が多いのだらう。損をすることはしない生徒が多いのだらう。
何故そんな生徒を教えなくてはならないのだらう。・・・

この整理が出来てこそ先生も思い切り教えられるのだらうに・・・・・・。』




今年も決勝は広島スタジアム(総合グランド)と聞いている。海風を浴びに行こうと思う。