50(フィフティーズ)の落書き帖

スクラップ帖103(馬場啓一さんの「男の礼儀作法」から・・・)
スクラップ帖102(寺西レポート・・・思いつくままに)
スクラップ帖101(モルテン代表取締役社長の民秋 史也氏、【教育改革への提言9章】)と雑感・・・)
スクラップ帖100(スクープ!-エスパニョール・ユースU-17(スペイン))
スクラップ帖99(雑感と河合隼雄氏の〔個の時代に合った規範を〕から・・・A)
スクラップ帖98(雑感と河合隼雄氏の〔個の時代に合った規範を〕から・・・@)
スクラップ帖97(山田洋次監督―2005年8月11日付け中国新聞「戦後60年を語る」から・・・)
スクラップ帖96(寺西レポート・・・講演会記録ー平成6年4月30日より・・・後編)
スクラップ帖95(寺西レポート・・・講演会記録ー平成6年4月30日より・・・前編)
スクラップ帖94(田勢 康弘氏の【戦後60年 (下)】(2005.8.16ー日本経済新聞より)
スクラップ帖93(寺西レポート・・・X理論・Y理論)
スクラップ帖92(雑感・・・矢部廣重氏から・・・A)
スクラップ帖91(雑感・・・矢部廣重氏から・・・@)
スクラップ帖90(雑感・・・いかにやらせるか・・・)
スクラップ帖89(寺西レポート・・・オランダ協会のジュニア育成・・・B)
スクラップ帖88(寺西レポート・・・オランダ協会のジュニア育成・・・A)
スクラップ帖87(寺西レポート・・・オランダ協会のジュニア育成・・・@)
スクラップ帖86(師匠 寺西 忠成のこと・・・E)
スクラップ帖85(師匠 寺西 忠成のこと・・・D)
スクラップ帖84(師匠 寺西 忠成のこと・・・C)

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スクラップ帖89(寺西レポート・・・オランダ協会のジュニア育成・・・B)
2006/03/27
寺西忠成氏の 「オランダ協会のジュニアー育成」を読んで (平成7年2月1日送付)

つづきから・・・




『先づ両者はにわとりと玉子の関係であり、一度スタートすればドリルか先か、実戦が先か、またどちらかを正しいと決めつけられない。


ドリル中心の場合

その教程の手順で進み、最後に11vs11があり試合があるので、ドリルだけが独立しているとは考え難い。

クーバーのドリル中心の協定は、ボールコントロール、相手を支配する、相手を抜き去る、チャンスを作り出しものにすると云う具合に実戦の局面のオープンドリルなのである。


実戦中心の場合

試合があり、修正即ちドリルがある。
指導指針にも、
トレーニングおよびコンペティションを通じとなっており、トレーニング=修正ドリルが介在するのである。


○ ここでゴルフの話をしてみよう

何時の日にかコースでプレーしたいと思ったとき、先づ練習即ちドリルである。糞面白くもない練習を練習場で多くの指導者からあーぢゃこーぢゃと云はれてする。

昔はこの練習でそこそこ出来るようにならないとコースには出してもらえなかった。

所が最近では昨日道具を買い、今日練習場に行き、明日コースに出るのである。自分も上手く行かないで面白くなかろうが、他人の迷惑は計り知れない。
でも実戦ゴルフで数を重ねると上達も早い。
この時、コース → 練習場 → コース → 練習場が好ましい。



○ 指導者にとって実戦による指導ほどやさしいものはない。

即ち指導者は実戦の修正点を指摘しておけばよい。
然らば選手は次の実戦でそれを修正するわけだ。
これで上手く行くと思う指導者がいたら馬鹿である。


○ クラマーは云う「試合が最高の教え」と。選手は試合を通じて出来る技術と出来ない技術を痛いほど知る。

オランダの指導要領も実戦一本槍ではなく、試合 - 分析 - 修正ドリルとなっており、現在の指導要領と何等変った所はないのである。

指導者として大切なことは、試合の分析能力、修正ドリルのメニュー作成・実施である。このあたりが現在の部活の泣き所かも知れない。

1. グランドが狭い. 2.機会均等 3.当世生徒気質がそれである。


○ サンフレッチェや全日本のやり方を考察しよう。

全日本の合宿で11vs11をやる。ポジションはとっかえひっかえ与えられる。そして試合後注意が与えられる。
最終的には監督の眼鏡にかなう20人が残るのである。全日本合宿で修正出来ることは少ない。修正は全日本の合宿に入る前にしておかねばならない。



○ 結論から云えば

高校サッカーの年間スケジュールは既にオランダ方式の採用を前提にしているのである。
試合 - 分析 - 修正練習 – 試合のくりかえしである。何も心配することはない。
またこの方法は半世紀も前から行われているのである。

問題は指導者と当世生徒気質ではあるまいか。』

「オランダ協会のジュニアー育成」を読んで (平成7年2月1日送付) 終わり