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スクラップ帖89(寺西レポート・・・オランダ協会のジュニア育成・・・B)
| 2006/03/27
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寺西忠成氏の 「オランダ協会のジュニアー育成」を読んで (平成7年2月1日送付)
つづきから・・・
『先づ両者はにわとりと玉子の関係であり、一度スタートすればドリルか先か、実戦が先か、またどちらかを正しいと決めつけられない。
ドリル中心の場合
その教程の手順で進み、最後に11vs11があり試合があるので、ドリルだけが独立しているとは考え難い。
クーバーのドリル中心の協定は、ボールコントロール、相手を支配する、相手を抜き去る、チャンスを作り出しものにすると云う具合に実戦の局面のオープンドリルなのである。
実戦中心の場合
試合があり、修正即ちドリルがある。 指導指針にも、 トレーニングおよびコンペティションを通じとなっており、トレーニング=修正ドリルが介在するのである。
○ ここでゴルフの話をしてみよう
何時の日にかコースでプレーしたいと思ったとき、先づ練習即ちドリルである。糞面白くもない練習を練習場で多くの指導者からあーぢゃこーぢゃと云はれてする。
昔はこの練習でそこそこ出来るようにならないとコースには出してもらえなかった。
所が最近では昨日道具を買い、今日練習場に行き、明日コースに出るのである。自分も上手く行かないで面白くなかろうが、他人の迷惑は計り知れない。 でも実戦ゴルフで数を重ねると上達も早い。 この時、コース → 練習場 → コース → 練習場が好ましい。
○ 指導者にとって実戦による指導ほどやさしいものはない。
即ち指導者は実戦の修正点を指摘しておけばよい。 然らば選手は次の実戦でそれを修正するわけだ。 これで上手く行くと思う指導者がいたら馬鹿である。
○ クラマーは云う「試合が最高の教え」と。選手は試合を通じて出来る技術と出来ない技術を痛いほど知る。
オランダの指導要領も実戦一本槍ではなく、試合 - 分析 - 修正ドリルとなっており、現在の指導要領と何等変った所はないのである。
指導者として大切なことは、試合の分析能力、修正ドリルのメニュー作成・実施である。このあたりが現在の部活の泣き所かも知れない。
1. グランドが狭い. 2.機会均等 3.当世生徒気質がそれである。
○ サンフレッチェや全日本のやり方を考察しよう。
全日本の合宿で11vs11をやる。ポジションはとっかえひっかえ与えられる。そして試合後注意が与えられる。 最終的には監督の眼鏡にかなう20人が残るのである。全日本合宿で修正出来ることは少ない。修正は全日本の合宿に入る前にしておかねばならない。
○ 結論から云えば
高校サッカーの年間スケジュールは既にオランダ方式の採用を前提にしているのである。 試合 - 分析 - 修正練習 – 試合のくりかえしである。何も心配することはない。 またこの方法は半世紀も前から行われているのである。
問題は指導者と当世生徒気質ではあるまいか。』
「オランダ協会のジュニアー育成」を読んで (平成7年2月1日送付) 終わり
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